「夜の踊り子」MVで富士山が切れない理由|山口一郎さんが語った撮影の裏側

「夜の踊り子」のMV撮影の裏側をイメージし、富士山・カメラ・撮影スタッフ・魚群を描いた「深夜の魚群」のアイキャッチイラスト

サカナクションの「夜の踊り子」のMV。

カメラは少しずつメンバーへ近づいていくのに、背景の富士山はずっと画面の中に残っています。

言われてみると、少し不思議です。

2026年5月21日のYouTube配信「サカナクション山口一郎の今夜も雑談中。」で、山口一郎さんが実際にMVを見ながら、当時の撮影について話していました。

※この記事は公式・公認ではない、一ファンによる非公式の記録です。

目次

富士山が切れない。撮影は「人力」だった

配信で山口さんが説明していた撮影方法は、かなり手間のかかるものでした。

一度撮影する。
そこでカットする。
スタッフがカメラを少し前へ移動する。
そして、もう一度演奏して撮影する。

これを何度も繰り返していたそうです。

映像ではカメラが滑らかに近づいていくように見えますが、実際の現場では、一回ずつ撮影を止めて人の手でカメラの位置を変えていました。

山口さんはMVを再生しながら、「ほら、切れないでしょ」と何度も繰り返しています。

そして、こうも話していました。

このこだわりは、説明を受けないと分からない、と。

毎回フルで演奏していたわけではない

撮影方法について、もう一つ興味深い話がありました。

現場では、大きなスピーカーから「夜の踊り子」を流し、その音に合わせて演奏していたそうです。

さらに、絵コンテで使用する部分があらかじめ決まっていたため、毎回曲を最初から最後まで演奏していたわけではないとも話していました。

カメラの位置を変えながら、必要な部分を繰り返し撮影していく。

あの映像は「一回通して演奏したものを撮ったもの」ではなく、細かく撮り直したカットを積み上げたものだった、ということになります。

踊り子役は長時間メイクを落とせなかった

撮影の過酷さが伝わってくるのが、踊り子役の方たちについての話です。

白塗りのメイクをしたまま、長時間撮影を続けていたそうで、山口さんも踊り子役の方たちが大変だったと話していました。

夜のシーンについても、同じ方法で撮影していたとのこと。

一度撮影してカットし、カメラを移動して、再び撮影する。それを暗い中でも続けていたことになります。

山口さんは、カメラマンも相当大変だっただろうという趣旨の話もしていました。

そして撮影を振り返り、

「今までで一番過酷な撮影だったんじゃないか」

という趣旨の言葉も出ています。

ちなみに配信の中で、山口さん自身が「全部で何カットだったんだろう」とつぶやく場面もありました。

本人にも、正確な数は分かっていないようです。

監督は田中裕介さん

「夜の踊り子」のMVを手がけたのは、田中裕介さんです。

山口さんは配信の中で、「バッハの旋律を夜に聴いたせいです。」「新宝島」「怪獣」なども田中さんの作品として紹介していました。

サカナクションの代表的な映像を、同じ人が長く担当してきたことになります。

「なぜあのメイクなのか」

配信では、視聴者から「なぜメイクをしているのか」という質問も出ていました。

山口さんの答えは、あれは演出だというもの。

昭和的な雰囲気を出すためであり、着物を着て何もメイクをしないほうが、かえって不自然ではないか、という趣旨の説明をしていました。

さらに、YMOのような感じや、グラムロックに近い雰囲気を出したかったのではないか、とも話しています。

なお配信では、このメイクの理由について監督のインタビュー記事も紹介されていました。

ただしその部分は山口さん本人の発言ではなく、別の資料からの引用です。そのため、この記事では詳しい内容までは扱いません。

気になる方は、監督のインタビューを探してみてください。

知ってから見ると、同じMVが違って見える

撮影の裏側を知ってから「夜の踊り子」のMVを見ると、以前とは違うところが気になってきます。

「ここでカメラを動かしたのかな」

「この場面も、もう一度演奏して撮ったのかな」

「この撮影を、何度繰り返したんだろう」

そして何より、背景にある富士山とカメラの距離を見てしまいます。

山口さんによれば、「夜の踊り子」は14年前の曲です。

その曲が今また新しく聴かれている、そのタイミングでこの話が語られたことに、少し縁のようなものを感じます。

完成した作品だけでは見えないものを、本人の雑談から知る。

そのあとでもう一度作品に戻ると、今まで気づかなかったところが見えてくる。

「深夜の魚群」で残しておきたいのは、こういう話なのかもしれません。

「夜の踊り子」のMVを見るときは、ぜひ背景の富士山にも注目してみてください。

一度気づくと、カメラとの距離が気になってくると思います。

元になった配信

サカナクション山口一郎の今夜も雑談中。2026.5.21

今回取り上げた話は、配信内のおよそ37分20秒〜50分33秒付近で語られています。

元配信:
https://www.youtube.com/watch?v=edtxE6urAeE

「夜の踊り子」のMVも、公式YouTubeで公開されています。
公式MVはこちらから確認できます。 サカナクション「夜の踊り子」Music Video

本記事は配信内容をそのまま転載するものではなく、内容を確認したうえで、要点と前後の文脈を自分の言葉で整理したものです。

「深夜の魚群」は公式・公認ではない、一ファンによる非公式の記録です。

気になった方は、ぜひ山口一郎さん本人の配信と、「夜の踊り子」のMVをご覧ください。

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