ネジ1本と割れた食器から見えた山口一郎さんらしさ|館山の新アトリエで起きた2つの話

館山の新アトリエで起きた2つの出来事から山口一郎さんの人となりを考える記事のアイキャッチ

2026年8月25日夜。

サカナクションの山口一郎さんは、YouTube配信「今夜も雑談中。」で、新しく移った千葉県館山のアトリエについて話していました。

そして、その数時間後に放送された「サカナクション山口一郎のオールナイトニッポン」でも、偶然また同じ新しいアトリエの話が登場します。

YouTubeでは、サーキュレーターのネジ。

ANNでは、IKEAから届いた割れた食器。

一見すると、何の関係もない2つの出来事です。

でも続けて聞いていると、僕には少し似ているように感じました。

目の前で起きたことを、表面だけ見てすぐに判断しない。

一度立ち止まり、

「なんでだろう」
「どうしたらいいんだろう」

と考えて、自分なりに納得するところまで向き合ってみる。

そんな山口一郎さんの人となりが、何気ない雑談の中から見えてくるような夜でした。

目次

三浦半島から千葉・館山へ

YouTube配信で山口さんは、これまで神奈川県の三浦半島に持っていたアトリエを解約し、千葉県館山へ移ったことを話していました。

館山では、まだ新しい部屋を少しずつ整えている途中。

その流れで話題になったのが、山口さんが好きだというホームセンターのカインズです。

新しいアトリエで使うため、カインズで3本脚のサーキュレーターを購入したそうです。

ここまでは、ごく普通の買い物の話でした。

ところが、そのサーキュレーターを組み立て始めたところから、話が思わぬ方向へ進んでいきます。

ネジ1本が、どうしても外れない

山口さんは、図工や工作は得意だったという趣旨の話をしていました。

ところが今回、2本あるネジのうち1本がものすごく固い。

力を入れて回しているうちに、ネジをなめてしまいます。

そこから、ネジ1本を外すための試行錯誤が始まりました。

まずは、なめたネジに輪ゴムを当てて回す方法を試す。

それでもダメ。

今度はドリルを使おうとする。

ところが持っていたものは木工用で、金属には使えない。

そこで金属用のものを用意する。

さらに工具が合わず、インパクトドライバーまで必要になる。

サーキュレーターを組み立てたいだけなのに、ネジ1本のためにどんどん道具が増えていきます。

しかも、金属用のドリルでネジを削っている途中、熱くなったネジを触ってしまい、指を火傷。

本人も、サーキュレーターを買ってから何日も経っているという趣旨で話していました。

それでも最後にはネジを外します。

ただ、削ったことで穴が大きくなり、元通りには留められなくなってしまい、最終的には2か所のうち下側だけをネジで留める形になったそうです。

完璧な成功とは言えないかもしれません。

でも、何度失敗しても、

「じゃあ次はどうする?」

と考えて、また試してみる。

ネジ1本の話なのに、聞いていると不思議と山口さんらしさを感じます。

カインズでは、つい独り言も

山口さんはカインズで商品を見ながら、気づくと独り言を言ってしまうこともあると話していました。

「これ、入るかな」

そんなことを考えながら、工具や収納用品を見て回る。

ステージの上でサカナクションの音楽を届けている山口一郎さんとは少し違う、ごく普通の日常の姿です。

新しい場所を少しずつ作っていくこと自体を楽しんでいる様子が伝わってきて、こういう話を聞けるのも長い配信の面白さだと思います。

数時間後のANNでは、今度はIKEA

そして、その数時間後。

「サカナクション山口一郎のオールナイトニッポン」では、同じ館山の新しいアトリエにまつわる別の話が始まりました。

新しいアトリエで使うため、IKEAでどんぶりやマグカップ、グラスなどの食器をオンラインで注文。

ところが届いた荷物を開けてみると、食器が10枚ほど割れていたそうです。

種類ごとに重ねられた食器の上から2枚ずつほど割れているような状態だった、と話していました。

これだけ割れて届いたら、

「返品しよう」

となっても当然です。

山口さん自身も、さすがに電話をしようかと考えます。

でも、そこで少し変わったことを始めます。

返品の電話をする前に、

「そもそもIKEAって何なんだろう」

とIKEAについて調べ始めたのです。

割れた食器から、IKEAの物語へ

山口さんは北海道出身。

IKEAはもともとなじみが薄く、家具といえばニトリだったという話をしています。

そこからIKEAについて調べていくうちに、創業から現在のような世界的な企業になるまでの物語を知っていきます。

山口さんが番組内で語ったところでは、IKEAはもともと小売店から始まり、価格競争の中で工夫し、自社で商品を作り、組み立て式にするなどの方法を取り入れながら大きくなっていった。

その背景には「いいストーリーがいっぱいある」という趣旨で話していました。

そして面白いのは、そこからです。

最初は、10枚ほど割れて届いた食器を返品しようとしていた。

でもIKEAの創業者や会社の歴史を知っていくうちに、山口さんの受け止め方が変わっていきます。

世界規模の企業になるまでの物語を知れたのなら、割れた食器10枚くらいはもう大したことではない。

そんな趣旨のところまで話が進んでいきました。

食器が割れた。

だから返品する。

そこで終わらない。

「なんでこんな会社になったんだろう」

と調べ始めて、その背景を知ったことで、自分の気持ちまで変わっていく。

僕は、この話がとても好きです。

ネジと割れた食器に感じた共通点

ここからは、2つの話を聞いて僕が感じたことです。

サーキュレーターのネジと、IKEAの食器。

まったく別の出来事です。

でも、山口さんの行動には似ているところがあります。

ネジが外れない。

そこで諦めるのではなく、

「どうすれば外れるんだろう」

と考える。

調べる。

試す。

失敗する。

また別の方法を試す。

IKEAの食器が割れて届いた。

最初は返品を考える。

でも、その出来事だけを見て終わらず、

「そもそもIKEAとは何なんだろう」

と、一度その奥まで入っていく。

そして背景を知ったうえで、改めて自分がどう感じるのかを考える。

目の前に出てきた答えだけで、すぐに決めない。

一つのことをちゃんと見つめて、掘り下げて、自分なりに納得してから判断する。

今回の2つの何気ない話から、そんな山口一郎さんの物事との向き合い方が見えたような気がしました。

試行錯誤を繰り返してきた人だからこそ

もちろん、ネジと食器の話だけで山口一郎さんの人生観すべてを語ることはできません。

それでも、これまでサカナクションとして音楽と向き合い、何度も試行錯誤を重ねてきた山口さんを知っているファンなら、

「こういう日常の小さなところにも、山口さんらしさが出るんだな」

と、少しほっこりするのではないでしょうか。

何でもスマートに解決するわけではない。

ネジをなめる。

道具を買い足す。

火傷までしてしまう。

割れた食器に困っていたはずなのに、気づけば企業の歴史を調べている。

遠回りです。

でも、その遠回りの途中で考える。

面白がる。

知ろうとする。

そして、最初とは違う答えにたどり着くこともある。

僕は、そこにすごく惹かれます。

山口さんが、売れなかった20代にどのように音楽と向き合い続けてきたのかについては、こちらの記事でも紹介しています。

関連記事:山口一郎さんが語った売れなかった20代|祖父母に支えられ、紅白まで歩いた「谷から山」の話 記事を読む

今回のネジの話とはまったく別の出来事ですが、試行錯誤しながら自分の道を続けてきた山口さんを知るうえで、あわせて読んでもらいたい記事です。 (やっさんとイルカ先生の農業奮闘ブログ)

だから、そんな山口一郎さんが大好きだ

サカナクションの音楽が好きです。

でも、僕が山口一郎さんを好きなのは、完成した音楽だけが理由ではないのだと思います。

何に引っかかるのか。

何を不思議に思うのか。

うまくいかなかったときにどうするのか。

どう調べて、どう考えて、自分なりの答えにたどり着くのか。

長い配信やラジオを聞いていると、そういう部分まで少しずつ見えてきます。

今回だって、話していたのはネジと食器です。

大きな人生論を語ったわけではありません。

でも、だからこそ感じるものがあります。

日常の何気ない出来事でも、一度ちゃんと立ち止まって、深く見て、試行錯誤しながら自分の答えを探していく。

失敗したことも隠さず、笑いながら話してくれる。

そして、調べたことで自分の見方が変われば、その変化もそのまま話す。

僕は、そんな山口一郎さんが大好きです。

すでに山口さんを好きな人には、

「こういうところ、やっぱり山口さんらしいな」

と共感してもらえたらうれしい。

そして、まだ山口一郎さんやサカナクションをあまり知らない人には、

「この人、ちょっと面白いな」

と思ってもらえたらうれしいです。

そこからサカナクションの曲を一曲聴いてみたり、長い配信を少し覗いてみたり。

そんな入口になる記事を、これからも「深夜の魚群」で残していきたいと思います。

山口一郎さんの人となりをもっと知りたい方へ

山口さんの何気ない言葉から、人となりが見えてくる話はほかにもあります。

「自分の生活を優先してほしい」――ファンに無理をさせたくないという山口さんの言葉をまとめた記事です。
山口一郎さんがファンに伝えた「自分の生活を優先してほしい」

ファン自身の生活をまず大切にしてほしいと語った内容で、今回とは違う角度から山口さんの考え方が伝わります。 (やっさんとイルカ先生の農業奮闘ブログ)

「人と違う人生でも、自分を信じろ」――20歳の相談者と向き合ったときの言葉をまとめています。
人と違う人生でも、自分を信じろ|山口一郎さんが20歳の相談者に伝えたこと

(やっさんとイルカ先生の農業奮闘ブログ)

涙や感受性について語った山口さんを知りたい方はこちらです。
大人になると、涙の意味は変わる?|山口一郎さんが語った「心のアンテナ」と感受性の話

(やっさんとイルカ先生の農業奮闘ブログ)

ニュースになるような大きな発言だけではなく、

長い配信の中で流れていってしまう、小さな言葉や出来事。

そこに見える山口一郎さんの人となり。

僕は、そういうものをこれからも拾っていきたいです。

元になった配信・番組

2026年8月25日 YouTube配信
「サカナクション山口一郎の今夜も雑談中。25時からオールナイトニッポン!ラジオゲストに大泉洋氏。2026.8.25」
YouTubeで元配信を見る

2026年8月25日深夜
「サカナクション山口一郎のオールナイトニッポン」
ニッポン放送公式ページでは、毎週火曜日25時〜27時放送の番組として案内されています。8月25日は大泉洋さんがゲストとして告知されていました。 (オールナイトニッポン)
サカナクション山口一郎のオールナイトニッポン公式ページ

※この記事は上記のYouTube配信と「サカナクション山口一郎のオールナイトニッポン」で語られた内容をもとに要約・整理しています。

※前半は配信内容の要約、後半の『ネジと割れた食器に感じた共通点』以降には、筆者が2つの話を聞いて感じたこと・解釈を含みます。

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